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川村 淳; 安江 健一; 新里 忠史; 常盤 哲也; 江橋 健; 大井 貴夫; 牧野 仁史; 石丸 恒存; 梅田 浩司
Proceedings of 2008 East Asia Forum on Radwaste Management Conference (2008 EAFORM 2nd Conference) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2008/10
隆起・侵食は火山活動などとは異なり広域的で緩慢な現象であるため、現象に起因する地質環境条件の変化をサイトにおける地質環境調査などから明示的に捉えることが困難である。本研究では、隆起・侵食による地質環境条件の変化を地史及びモダンアナログの観点から捉える方法論を検討した。その結果、地史及びモダンアナログに基づくことにより、隆起・侵食速度や場(山地,平野部あるいは沿岸域など)の差異による現象のバリエーションと推移のパターン、及びそれらに起因して生ずる可能性のある地質環境条件の変動パターンとそれらの時間的な変遷を温度-水理-力学-化学-幾何形状(THMCG)の情報として系統的に把握できるようになった。また、既に開発された現象論に基づき現実的かつ段階的に天然現象の発生から処分への影響を取り扱い評価シナリオやモデルを構築する枠組みをこの検討手順に適用することにより、現実に即した隆起・侵食シナリオを構築できる見通しを得た。
石丸 恒存; 丹羽 正和; 黒澤 英樹; 楮原 京子
Proceedings of 2008 East Asia Forum on Radwaste Management Conference (2008 EAFORM 2nd Conference) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2008/10
高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全性確保にあたっては、変動帯に位置する我が国では、地震・断層活動が地質環境に与える影響を評価することが重要となる。地震・断層活動が地質環境に与える影響のうち、断層活動に伴う岩盤変位は、直接的な岩石の破壊のみならず周辺岩盤に透水性の高い破砕帯を形成するため、水理学的な影響を及ぼす可能性がある。本研究においては、我が国の代表的な横ずれ断層である跡津川断層帯を対象とした事例研究を行い、活断層に沿った破砕帯の分布頻度は、断層から500m離れると減少することがわかった。また、活断層沿いで行った断層水素ガス測定の結果からは、水素ガスの放出量と破砕帯の内部構造との関連性が見いだされ、断層水素ガスを利用した調査手法は破砕帯内の流体移行経路の把握に役立つという見通しを得た。
大山 卓也; 三枝 博光; 竹内 竜史; 竹内 真司; 松岡 稔幸
no journal, ,
日本原子力研究開発機構は、東濃地域において土岐花崗岩を対象として瑞浪超深地層研究所計画を実施している。超深地層研究所計画は、亀裂性結晶質岩における深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備及び深地層における工学技術の基盤の整備を目標としている。超深地層研究所は深度1000mの2本の立坑と深度500m及び1000mに掘削される研究坑道からなる。本計画は、地表からの調査予測研究段階(第1段階),研究坑道の掘削を伴う研究段階(第2段階),研究坑道を利用した研究段階(第3段階)の三つの段階に区分し、約20年をかけて進める計画である。第2段階では、長期水理モニタリングや立坑の壁面観察などの調査をもとに、地質環境のモデル化とモデルの更新が実施され、また立坑の掘削が地質環境に与える影響の評価を実施した。本報告では、水理地質特性の評価に着目した第2段階の研究の現状について報告する。